褒めるときに大切なことは、自分のポジテイブな感情をそのまま子どもに伝えることです。
褒めることが大切!というのは知っています。
ですが、どのような言葉をかければ正解なのかずっと疑問でした。
ここでは褒める時の声かけをまとめましたので、参考にしてみてください。
「すごいね」「えらいね」「頑張ったね」は、お互いに苦しい
「すごいね」「えらいね」「頑張ったね」、褒め三種の神器は毎回使っていました。
褒めようとすると、咄嗟に出てくるのがこの三種の神器です。
「この言葉を使ってはいけない」ということではありません。
なぜこの言葉を使うと苦しくなるのか、詳しく説明していきます。
褒め三種の神器=望ましい結果

褒め三種の神器は子どもに獲得して欲しい力、能力が焦点になって出てくる言葉です。
評価されると子どもも大人も嬉しいですよね。
ですが、大人の期待に応えたときに言ってませんか?
例えば、「朝早く起きてえらいね!」など、
こうあってほしいという気持ちから出る言葉ではないでしょうか。
子どもは見捨てられないか不安
子どもにとって三種の神器は期待されているというプレッシャーです。
子どもは褒められると、期待に応えようと頑張ります。
ですが、期待に応えられなかったら自分を責めます。
「もう1回すごいねと言われないと見捨てられちゃう」と不安になります。
本当の自分が出せない
「大人の期待に応える」という目標に向かって頑張る子になります。
そうすると子どもにとって本当にやりたいことができなくなってしまいます。
「大人の期待に応えないと評価されないんだ僕は」と頭で考えてしまい、
結果、やりたいことができず、望ましいと言われることをやるだけになります。

大人も苦しくなる理由
期待を込めていると、出来なかったときに
「どうして出来ないんだ?」と思っていませんか?
こうなってもらわなきゃ困る、他の子はできていたのに…など、
大人にとっても怒りや悲しみになっていきます。
隠れた強みを見つける意識

子どもに対して二つの方向から声をかける方法があります。
表面に出る褒めポイントと表面に出ない褒めポイントがあります。
子どもの裏に隠れている強みにどうやって気づくかを詳しく説明します。
表面に出る褒めポイント
朝、自分で起きて準備してたら、すごいね!と褒める。
自分から目標に向かって練習していたから、頑張ったね!と褒める。
これは表面に出る褒めポイントです。
決して悪い言葉ではありません。
表面に出ない褒めポイント
子どもと関わっている自分の感情に注目してください。
子どもを褒めたいけどなかなか褒めるところが見つからないことありませんか?
そんな時は子どもから受けたポジティブな自分の感情を感じて下さい。
それが表面に出ない褒めポイントに繋がります。

自分の感情とは
自分の感情とは何か、詳しく説明していきますね。
- 子どもが急に泣き出して困った
- 子どもが片付けをしなくてイライラした
- 子どもがブロックで立体的なものを作ってきて驚いた
- 子どもがママの絵を書いてくれてうれしい気持ちになった
- 子どもが困っている人のお手伝いをしていて優しい気持ちになった
- 子どもが大笑いしているのを見て楽しい気持ちになった
上の赤いラインが自分が感じた感情です。
子どもから自分はどんな感情を受けたか、考えてみて下さい。
隠れた強みを褒める言葉

隠れた強みを見つけるには、子どもから受けた良い影響をそのまま言葉にすることです。
これをすれば、子どもがすごいことをしなくても褒められます。
自分のポジティブな感情に注目
楽しかった、嬉しかった、驚いたなど、ポジティブな自分の感情に注目してみて下さい。
それが子どもの隠れた強みになります。
まずは自分のポジティブな感情を読み取って、深く感じてみて下さい。
感情の言葉 具体例
私が感じた良い影響を具体的に言葉にしてみました。
自分の感情を読み取るときに参考にしてみてください。
- お手伝いをしてくれて助かった
- 家族の絵を書いてくれて、嬉しかった
- 一緒に遊べて楽しかった
- いつの間にか自分で折り紙の折り方を覚えていて感動した
- なわとびが沢山飛べるようになっていてびっくりした(驚いた)
- たくさん笑っている姿を見て、面白かった
- 疲れたと言ったら肩もみをしてくれて、優しい気持ちになった
- ダンスの練習を毎日していて、ママも頑張ろうと思えた

正解や不正解はありません。
何気ない、当たり前の行動の中に
褒めるポイント・ヒントが沢山詰まっています。
自己効力感ではなく自己肯定感が育つ
隠れた強みを褒めていると、自己肯定感が育ちます。
ではよく聞く、自己効力感と自己肯定感の違いは何でしょうか。
簡単に説明をしていきます。
自己効力感とは
自分の影響力や、何か課題を達成することで自分の力を感じることです。
自分ならできる、きっとうまくいくと思えることを言います。

自己肯定感とは
簡単に言うと、根拠のない自信です。
ありのままの自分を肯定することを言います。
自己肯定感は何かに成功していなくても、
何かを積み重ねていなくても高めることができます。

自分からチャレンジできる
ありがとうって言ってもらえた、楽しんでもらえたから
褒められようとする以外にもこの人をさらに喜ばせたいと思います。
喜ばせようとなると、自分から新しいチャレンジをするようになります。
不安だけど、「みんなから『大丈夫だ』という感覚を受けているから良いでしょ」と
自分で自分を応援しているから、チャレンジに踏み込むことができます。
だからこそ、隠れた強みを自分のポジティブな感情で言葉かけをしてください。

わくわくする気持ちに子どもにはなってもらいたいですね。
繰り返しやっていく

最初からすぐにできるかと言われると、全然できなかったです。
ずっと言ってきた褒め三種の神器が咄嗟に出てきてしまいます。
まずは自分のポジティブな感情を読み取る
まずは自分の感情を読み取る練習からしてみてください。
先ほど出した具体例から当てはめてみて、感じ取るのもオススメです。
自分は今、この子からどんな影響を受けたのか…。
素直に感じてみてくださいね。
やってみてもすぐには出来ない
今まで言ってきた癖というのは、なかなか抜けないです。
今でも咄嗟にすごいね!と出てきてしまいます…。
ですが、ずっと感情を読み取り、言葉にしていくことで
言えるレパートリーが増えてきました。
繰り返すことで定着する
繰り返すことで、やっと感情を読み取り、伝えるということができます。
最初は言い慣れない言葉に違和感や恥ずかしさを感じていましたが、
言い続けている間に、定着しました。
なので、皆様もぜひ隠れた強みを行動や言葉で読み取って、
何気ないことで自分の感情を深く感じた上で声をかけてみてください。
最後まで見ていただき、ありがとうございました。
少しでも参考になれば幸いです。